特殊鋼メーカーである当社の実操業面での豊富なノウハウを基に開発された多品種小ロット対応のベストセラー機です。特殊鋼が半製品の段階で必要とする各種熱処理に対し、最適なヒートパターン(温度・時間・雰囲気)での高品質な処理を高度な自動制御で実現。また、熱処理前後の自動搬送機能による省人化も可能であるとともに、お客様のご要望を反映した各種改良により高い省エネ性や保全性も実現しています。
プレミアムSTC炉(第2世代)は、新開発の各種機能を搭載しており、プレミアムSTC炉(第1世代)よりも、省エネ性・低ランニングコストをさらに追及し、燃料ガス消費量、N2ガス消費量、CO2排出量を削減できます。また、新計装システムにより、IoT機能強化や操業時間の短縮も実現しています。
プレミアムSTCは大同特殊鋼株式会社の商標または登録商標です。
用途
処理材
注目の機能
精密炉圧制御機能標準搭載
省コスト
省エネ・CO2削減
生産効率
雰囲気ガスの送気量を複数のパラメーターから常時最適量に制御することで、RXガス、N2ガス等の使用量を最小化。
これにより炉内雰囲気の濃度上昇速度を向上させることも可能になりました。従来炉より処理時間の短縮も実現します。
完全非水冷炉殻標準搭載
省コスト
省エネ・CO2削減
品質向上
安定操業
構造の見直しでシールや軸受部の保護に使用していた冷却水を完全になくし、腐食に伴う部品破損の可能性を排除。
水冷部からの冷風影響がなくなることで炉内の温度分布が改善するとともに、昇温時間短縮、燃費も改善します。
DINCS®標準搭載
NOXバスターTM標準搭載
環境
高効率な熱回収による予熱空気温度上昇に比例して増加するNOXを大幅に減少させます。
常時バーナ排ガス監視標準搭載
IoT
安定操業
全バーナの排ガス中に含まれる残留酸素濃度を常時測定、空燃比の悪化に伴う燃費悪化時に警告するため、常時、最適燃焼の維持が可能。
また、燃焼調整時用の燃焼調整モードを使用することで、従来よりも簡単に燃焼調整が可能です。
新計装システム標準搭載
IoT
デジタライゼーション
より多くの情報を、より見やすくするために、従来の計装システムを見直し、さまざまな電気機器をネットワークに接続。
ネットワークにつながれた機器を新たに開発したSCADAシステムと連携させることで、お客様に新しい操作性を提供します。
建屋内タブレット監視標準搭載
IoT
操炉作業のインターフェースをタブレットに集約し、グラフィックも直観的な操作を前提とした表示に変更。
場所の制約がなく処理品状況等を確認しながら直観的な操炉が可能となるため、新人教育期間の短縮やヒューマンエラーの防止が期待されます。
ネットワーク監視オプション
IoT
外部ネットワークへの接続機能により工場外からも炉の状況確認が可能。
セキュリティー強化のため、接続するネットワークの範囲を限定させることも可能です。
特長
- 温度と雰囲気の高度な協調制御
- 熱処理と搬送の全自動化
- 操業予約機能と自動実行
- 徹底した安全操業の確保による自動操業の実現
- 処理に応じたヒートパターンを選択
- 操業履歴と故障履歴の記録と管理
効果
削減効果
燃焼ガス消費量 |
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15% 削減 |
N2ガス消費量 |
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30% 削減 |
操業時間(熱処理時間) |
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8% 削減 |
CO2排出量 |
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11% 削減 |
数値は当社テスト結果<従来型STC炉(20t/ch)対比>です。操業方法により数値は変動します。
仕様
搬送方法 | バッチ型/ローラーハース式 |
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処理量 | 2t/ch~48t/ch |
温度 | 常用650~800℃/最高900℃(オプションにより対応可能) |
処理雰囲気 | 吸熱型ガス/窒素ガス/精製発熱型ガス 等 |
オプション機能
〇:標準搭載
×:オプション搭載可
* 接続するネットワークの範囲を
限定させることも可能です