電磁材料研究
カーボンニュートラル社会やCASEで求められる自動車の電動化、情報化社会の発展に貢献する素材の最新技術の一翼を担うのが高性能電磁材料です。さらなる高性能化を目指して、新電磁材料と応用製品の開発に取り組んでいます。
開発事例
熱間加工磁石(ネオジム磁石)
超急冷法によりナノ結晶化した磁粉を塑性加工により異方化したネオジム磁石を開発しています。微細組織による重希土類フリー化、当社独自の塑性加工技術により様々な形状・配向方向を実現出来ることが特徴です。
製造工程において、高温・長時間の時効処理が必要ないことに加え、塑性加工による異方化の追究によるネットシェイプ工法により、磁石製造段階におけるCO₂排出量の大幅な削減が可能です(当社焼結磁石対比)。
SmFeN磁石
SmFe系合金を超急冷法で微細結晶粒を有する粉末にし、窒化処理を施したSmFeN系磁石粉末を開発しています。SmFeN系磁石粉末を樹脂で結合させた等方性ボンド磁石は、世界最高レベルの磁気特性と優れた耐食性および熱安定性を有します。
等方性SmFeNボンド磁石の量産対応が可能なのは、2023年4月現在、当社グループのみです(当社調べ)。
モータ設計・評価技術
磁性材料の有効活用提案を目的として、磁場解析技術を蓄積してきました。
磁場解析を主とし、熱、電気回路、振動などとの組み合わせが可能です。適用例としてモータ、リアクトル、着磁ヨーク、誘導加熱などがあります。
Liイオン電池負極材
電気自動車やスマートフォン用の電源として幅広く使われているLiイオン電池用途向けに、電池容量が従来のLiイオン電池負極材 (黒鉛) 対比、5倍以上の高容量を発揮するSi合金粉末を用いた負極材を開発しています。
薄膜ターゲット/STARMESH®
優れた低反射率と耐久性を併せ持つ、メタルメッシュ黒化膜用ターゲット材料を開発しました。
大型タッチパネル、曲面タッチパネル、5G用透明アンテナ・ノイズシールド、光学センサー用透明ヒーターなど幅広い用途に応用できます。