溶けた樹脂材料は、金型成形面の形状を鏡のように映し取ります。そのため、性能や美観を重視する製品の成形には、微細加工を施した高精度・高品質の金型が必要です。

被削性に優れたNAK80は、精緻な型彫り加工が可能です。加工面の輪郭が明瞭で、エッジ部分のバリも少なく、精密プラスチック金型用鋼として高い支持をいただいています。

超精密立形加工機 UVM-700E(5AD)による微細加工の一例

プラスチックに艶やかな光沢を与え、外観の美しさや透明感を引き出すためには、金型の鏡面研磨が必要です。つるつるとした滑らかな製品肌は、触り心地が良く汚れがつきにくいなど、機能美を高める効果も。

金型製作工程の中で終盤に近く、職人による手作業も多い磨き工程では、安定した鏡面仕上性が求められます。清浄度の高いNAK80は、トラブルのリスクが少なく、極めて磨きやすいことがリピーターの多い理由です。

プラスチックに質感や表情をもたらすのが金型の表面加飾。
外観の美しさや高級感を演出するだけでなく、手触りを良くする効果や製品の寿命を延ばす効果もあり、プラスチック製品には欠かせません。

清浄度が高く、組織が均質なNAK80は、エッチング^※1をはじめとしたシボ加工^※2に最適で、意匠性の高い製品の生産に貢献しています。

※1　化学薬品によって金属を腐食させて模様を付ける表面処理方法

※2　模様や凹凸を付けること（金型には模様を反転させて加工）